預言者エリヤとシナイ派の聖ヨハネ・クリマコスとシナイのアナスタシオス トリプティクの木彫りの枠の三分割された王冠の上に組み込まれた3つの小さなイコンは、中央に三位一体、左右に受胎告知の場面から大天使ガブリエルと神の母を描いている。その下のトリプティクスのパネルには、三位一体の5人の聖人たちが正面からの姿勢で描かれている。トリプティークを開いたときに見える中央のイコンは、預言者モーセと聖カタリナに挟まれた灌木の神の母という、よく知られた13世紀のシナイ図像の型を再現しており、他のいくつかの補足的な場面も描かれている。左のパネルには三大ヒエラルキスが、右のパネルには聖ニケフォロスが描かれ、聖ペラギアと聖アガサが脇を固めている。トリプティクを折りたたむと前に出てくる左のパネルの裏側には、シナイ半島の聖ヨハネ・クリマコスとアナスタシオスの間に預言者エリヤが描かれている。右のパネルの裏側には、聖人ジョージとソゾンの間に聖ニコラスが描かれている。中央のパネルの裏側には装飾がなく、作品の制作年、シナイの茂みの礼拝堂への献辞、献辞に言及した格言が長い碑文として刻まれているだけである。