これらの石灰石のカノプス壺は、考古学者によってメレサンク3世女王の墓から発見された。カノプス壺は、古代エジプトでは死者と一緒に埋葬され、死者の臓器のひとつが入れられていた。
死者と一緒に埋葬された4つのカノプス壺は、死後の世界で必要となる臓器を保護するためのものだった。心臓は魂の座であると信じられていたため、体内に残された。
メレサンクが生きた時代、古代エジプトの古王国時代には、カノプス壺はここにあるような飾り気のない蓋をしていた。後の時代になると、これらの蓋は人間や神々の頭部で飾られるようになる:ハピ、ドゥアムテフ、イムセティ、ケベフセヌエフなどである。ハピは肺、ドゥアムテフは胃、イムセティは肝臓、ケベフセヌエフは腸である。
古代エジプト後期のツタンカーメンの墓のように、精巧な装飾が施された胸に埋葬されることが多かった。